こんにちは、伊東です。
2009年から洋菓子店を経営しています。
国内22,000店中、食べログTOP100のお店を運営中。
前職は東証一部上場コンサル会社に7.5年勤務。
「マーケティングって何?」
「売上を伸ばすことと関係あるの?」
「パティシエに関係あるの?」
こんな疑問をお持ちと思います。
パティシエにも関係アリ!
以下を見て下さい。
マーケティングを学ぶと何ができるか?
↓
お客様に感動して頂けるお菓子作りに繋がる
↓
結果、お店の売上・利益が上がります
↓
働くパティシエの皆さんの給料・待遇の改善
お客様に感動して頂けるお菓子作りの考え方を学べる
結果、オーナーも喜びます。
あなたも評価されます。
なかなか良くないですか?
ぜひお客様に感動して頂けるお菓子作りに
役立てて下さい。
では内容を見ていきましょう!
1.マーケティングとはなにか?
実は「明確にコレ!」という定義はありません。
経営を勉強している人なら100%知っている世界を代表する方曰くこんな感じです。
アメリカのマーケティング協会からも引用します。
マーケティングは、販売よりもはるかに大きな活動である。
それは専門家されるべき活動ではなく、全事業にかかわる活動である。現代の経営 P・F・ドラッガー
マーケティングの目的なセールスを不要にする事である
マネジメント P・F・ドラッガー
マーケティングとは、組織と利害関係者にとって有益となるように、顧客にたいして価値を創造・伝達・提供し、顧客との関係性を管理したりするために行われる組織的な活動とその一連の過程である。
アメリカマーケティング協会
マーケティングとは、個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセスである。
フィリップ・コトラー
明確に「コレ!」というのが本当に無いんです。
時代の変化においても変わるものです。
ちょっと難しいですよね??
私が個人的に「しっくり」きている言葉があります。
P・F・ドラッガーが言っていることです。
自社が売りたい製品ではなく、顧客に課題、悩みからアプローチした時に、顧客にとって真に価値のある製品・サービスが見えてくる。
お客様が何を欲していて、何に悩んでいるか?
そんなお客様にとって価値がある商品・サービスとは何か?
これを考えるという事が大事だと私は思っています。
ではこれケーキ屋さんの場合、どんな感じになるか?
「ケーキ屋あるある」をご紹介します。
「ドキッ!」とする方、結構いるかもしれません。
2.マーケティング100%無視!こんな事やってませんか?
マーケティングを無視すると上手くいきません。
売上は上がりません。
でも、マーケティング100%無視!な取り組みは結構あります。
よくあるよな~と思うことをご紹介します。
2-1.作りたいお菓子を作る
「自分はライチと~カモミールのケーキを作りたいんすよ」
「けっこう合うんすよ。」
「だから自分がお店やったら出したいんすよ」
これ実話です😁
この彼は見事に独立を果たしました。
が、、、、、
1年で閉店する事になりました。
決定的に欠けていることがありました。
「自分が作りたいお菓子を作ってしまった」
「何が問題なの?」
そう思うパティシエの方もいると思います。
でもちょっと考えてみて下さい。
お客様はその商品、求めていますか???
ライチとカモミールのケーキ、お客様は求めてますか?
結果、求めていなかったわけです。
でも彼は自分が作りたいお菓子作りを継続しました。
そして閉店。。。。。。。。
マーケティング100%無視!
その結果がコレです。
2-2.お客様の声を聞いてお菓子を作る
コレもダメです。
お客様は素人です。
素人が思いつくようなお菓子をプロが作ってはダメです。
色々とお客様はいいます。
「もっと小さい方がいい」
「甘い方がいい」
「いやいや甘くない方がいい」
「ロールケーキはないんですか?」
「チョコレートクリームのケーキはないんですか?」
何がポイントか?
お客様が何を求めているか?を理解する事と
「お客様の言う通りの商品・サービス」
を提供する事は違う。
お客様の言う通りのお菓子を作り続けるとそのお店のコンセプトはブレブレになり、どんなお店か逆にお客様に伝わらなくなります。
2-3.チラシを作って宣伝する
クリスマスケーキを販売する為にデザイン、印刷費をかけてチラシを用意していませんか?
開業時に経費をかけてチラシを作って新聞折り込みをやっているところありませんか?
P・F・ドラッガーが言っています。
マーケティングの目的はセールスを不要にすること
チラシなんか作ってたら、経費を回収するためだけに大量のケーキを作る必要があります。
どういう取り組みを考えると良いか?
顧客の課題、悩みを解決するには?
セールスを不要にするには?
こういう事を考える事が大事です。
例えば、洋菓子店の開業時のお客様の課題って何ですか?
例えばですが、
「どんな味なんだろう?」
「(美味しくなくて)お金のムダになったらイヤだな・・」
と思うはずです。
こういう顧客の課題に対し、どんな取り組みが考えられますか?
例えばですがこんな取り組みです。
・ブログやInstagramのインフルエンサーに試食して貰いSNSで発信してもらう
→それをHPなどで伝える
→「行ってみたい!食べてみたい!」
・開店前に「モニター募集!」をする。
無料でケーキを食べて貰い感想を聞く
(※アンケートをとお願いしても良いです)
→満足した方は、開店後も来店頂けます
→さらに「口コミ」「SNS」も!
お客様の課題の解決に役立ちませんか?
さらに、
宣伝しなくても
お客様が宣伝して頂けます
2-4.美味しいお菓子を作る事ばかり考えている
美味しければ売れると勘違いしていませんか?
残念ながら売れません。
美味しいお店なのに閉店してしまうお店ってないですか?
理由はカンタンです。
食べたことがないお客様は美味しいかどうかわからない
あたりまえですよね?
だから、
そのお菓子を買うべき理由を伝える
・なぜ「美味しい」と言えるのか?
→プロにも認められた受賞歴、他のお客様の声
・実績
→累計100万枚売れました!など信頼性が高い
・安心・安全
→添加物はありません。
「お客様が不安に思うことは解決していますよ」
という事をきちんと伝えるという事です。
「美味しいお菓子を作っているのに売れないのはおかしい」
これは職人のエゴです。
もういっかい引用します。
自社が売りたい製品ではなく、顧客に課題、悩みからアプローチした時に、顧客にとって真に価値のある製品・サービスが見えてくる。
マーケティングの考え方がとっても重要です。
何となくマーケティングの大切さは伝わりましたか?
「わかったけど結局どうしたらいいの?」
そうですよね。
次で解説します。
3.「こんなのが欲しかった!」というお菓子を作る
お客様はこんなお菓子を求めている!
「こんなお菓子を食べたかったんだよ!」
→こんな声が沢山聞こえてくるお菓子を作る
ただ自分が作りたいお菓子を作るのではありません。
それは単なる「趣味」です。
お客様が何を求めているか?を考え、お客様の想像を超えるお菓子を作るということです。
これはカンタンではありません。
でも「プロ」とはそういうものです。
この事についてのわかりやすい例があります。
皆さんご存知のiphoneです。
4.事例:iphoneが参考になる
まさに好例です。
「こんなのが欲しかった」
スティーブジョブスが形にしたわけです。
世の中を、世界を変えましたよね。
顧客である私達の想像を超えるスマートフォンだったからiphoneは世界的なヒット商品になりました。
私達のような素人が想像できる程度のスマホなんてたかが知れています。
5.事例:私のお店の場合
私のお店でも色々な取り組みをしています。
年14万枚を超える売上となっている商品があります。
小さな街の洋菓子店には充分な販売数です。
「こんなのが欲しかった」を形にすると支持が広がる
・世界中でココだけでしか販売していない
・これまで味わった事がない風味・食感
・広告・宣伝は一度もした事はありません
マーケティングをとにかく頑張っただけです。
コレをやりだすとキリが無いのでまた別の機会に解説しますね。
6.まとめ
・マーケティングの明確な定義はない
・自社が売りたい製品ではなく、
顧客に課題、悩みからアプローチした時に、
顧客にとって真に価値のある製品・サービスが
見えてくる。
・「こんなのが欲しかった!」を形にする
・お客様が何を求めているか?を考える
そして、
お客様の想像を超えるお菓子を創る
・マーケティングの目的はセールスを不要にすること
はい!いかがでしたでしょうか?
マーケティングは奥が深いです。
時代と共に変わります。
私もまだまだ勉強中です。
お店を経営する人にとっては必須です。
またパティシエにとっても必須の考え方です。
参考になると嬉しく思います。
それでは!