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製菓業界の古い常識を変える!洋菓子店「ポッシュ・ドゥ・レーヴ芦屋」の挑戦とは?【前編】

製菓業界の古い常識を変える!洋菓子店「ポッシュ・ドゥ・レーヴ芦屋」の挑戦とは?【前編】

 こんにちは!

 

2009年から洋菓子店を経営している伊東です。

 

~自己紹介~

大学卒業後、東証一部(現東証プライム)上場コンサル会社に就職。7年半勤務の後、パティシエである奥さんと共に、2009年1月に洋菓子店を開業。

国内22,000店舗中、食べログでTOP100の評価を頂いています。現在は子育てとシェフパティシエ業を両立中の奥さんを支えつつ会社経営中。

 

今回は、私が経営するお店では製菓業界の古い常識を変えていきたいと思い、色々な取り組みをしています。私達が取り組む挑戦についてお伝えします。

 

まず「古い」常識とは?について確認しておきます。

 

製菓業界(パティシエ)の古い常識・イメージとは?

 ・ブラック長時間労働で労働基準監督署のお世話になる

 ・結婚したらもう続けられない。出産はもっと無理。

 ・専門学校には女性ばかり。でも職場は男性ばかり。

 ・給料安い

 ・離職率高すぎ

 ・パワハラ横行・オーナーシェフ逮捕

。。。。

 

・・・ものすごく印象悪いですよね。。

 

実際、昔の話ですが、私のお店のシェフも、月給12万、保険なし、朝6時から深夜まで休みなし・・みたいな環境でした。。

 

最近は、働く環境を改善するお店も増えてきましたが、まだまだ改善途中です。

 

製菓の世界はどうあるべきか?

 

こういう古い常識がまかり通る世界で働くという事は、本当に良い事なのか?

 

私はこう考えます。

 

【誇りを持って仕事を続けることができる】

 

これが製菓の世界には足りていないのではないか?と。

 

劣悪な労働環境

時代遅れな価値観の強要

閉鎖的な職人の世界

女性に厳しい環境

低賃金

ものすごく低い生産性

パワハラ

 

誇りをもって働けるわけがありません。

シェフ自身もそうでした

 

シェフパティシエール女性パティシエ

 

 

「自分が理想的だと思う環境がない。

ないなら自分で創る!」

 

 

そして、2009年1月に独立開業を果たします。

 

 

お店を創業した理由とは?

洋菓子店店舗外観

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「実力ある」女性パティシエに活躍の場を創る

好きなお菓子作りを続けたい

 

創業当時に店名に込めた想いはこの2つです。

詳細についてはオフィシャルサイトの以下のページでご紹介していますのでぜひご覧ください。https://www.poche-du-reve.com/origin-of-the-shop-name

 

とはいえ、現実は簡単ではありませんでした。

創業時は悔しい思いを何度もしました。

 

シェフが女性だからか、明らかに頭ごなしに見下された態度を取られて取引をしてくれない問屋がいたり(事実です。)、「月15万円のお取引(仕入れ)がないと取引できませんが大丈夫ですか?」と言われたり・・・。

 

色々とありました。

 

でも今は、好きなお菓子作りを続けることができています。

「実力ある」女性パティシエの活躍の場を作る努力を続けています。

 

そして、2023年6月の現在

 

シェフ、数名のスタッフが子育てをしながら働いています

幼稚園のお迎え14:30までに基本的に仕事を終えて子供との時間を確保しています

スタッフの90%以上は主婦が中心で女性ばかりの職場です

最低時給960円より、20~35%高い時給を得ているスタッフも多くいます

正社員の月給最低30万円以上の実現

(製菓の世界では大分よい方です)

 

 

さらっと書いていますが、実現するのは簡単ではありません。

私達が取り組んできた事が実を結んできています。

 

しかし、まだまだ、、道半ばです。

 

創業時の想いである「実力ある」女性パティシエに活躍の場を創るということはそう簡単ではありません。また、私達の創業の地である芦屋には目も舌も肥えた本物がわかるお客様が多くいます。

 

働く側は、それ相応の覚悟、努力が必要です。

 

中途半端なお店は閉店を余儀なくされます。

私達が創業した2009年に芦屋市内に存在していた洋菓子店で今も残っているのは30%もありません。

 

私達はより良い商品、より良いサービスを提供できるようもっともっとレベルアップしていかないといけません。

 

創業時からまだまだ未熟な私達を叱咤激励し、支えて頂いたお客様にも誇りに思って貰えるようなお店を作っていく事で恩返しをしていかなくてはいけません。

 

では何から始めるか?

 

色々と調べたり、本を読んでいるうちに見つけました。

京セラの稲盛さんの経営12ヶ条という書籍です。経営の原理原則を12にまとめて解説されています。

 

その1番目の最も重要度が高いものが「事業の目的・意義を明確にする」です。

 

要点です。

 

・なぜこの事業を行うのか、事業の「目的」を明確に示せているか

・事業の目的には「大義名分」があるか、それは公明正大なものか

・「従業員の幸せを実現する」という揺るぎない信念を持っているか

・全社員が使命感を抱き、やりがいをもって仕事に邁進しているか

 

とても、とても、深い言葉です。

 

という事で決めました!

 

「まずここからやろう!」

 

私達が始める挑戦とは?

 

出展:リクルートマネジメント

 

 

事業の目的、意義を明確に示すことからはじめよう!

 

その為に、ミッション(Mission)、ビジョン(Vision)、バリュー(Value)(以下、MVV)を明確にしよう!

 

それは、私達の成長につながる。

稲盛さんも企業経営において1番目に大事だと説いている。

 

きっと、働いてくれているスタッフ、「本物」を知る私達のお客様にとって、より良いお店、よりよい会社作りに繋がっていくと信じています。

 

ポッシュ・ドゥ・レーヴ芦屋のミッション・ビジョン・バリューとは?

【ミッション】

私達は、一切の妥協なく「心ある」「本物のお菓子作り」に真摯に取り組み、「本物のパティシエ」が働く場所を創っていきます。そして、本物のお菓子を知り尽くした芦屋のお客様に「芸術的で心を満たす体験・価値」をお届けします。

 

【ビジョン】

「心ある」「本物のお菓子」で芦屋を代表する洋菓子店になる

 

【バリュー】

「心ある」「本物のお菓子」を届ける事にプライドを持つ

未来を肯定する

お客様の喜びを第一に

 

ミッションは、私達の事業目的

ビジョンは、目指していること

バリューは、大切にする価値観

 

これを皆で共有し、実現に向けて具体的に行動していく事が大切です。

 

この先にある状態、私が見ている景色はこんな感じです。

 

1人1人が高い技術力、生産性で業務を遂行し、お客様から絶大な支持を集めるお店になっている。誇りを持って働くプロフェッショナル人材は、平均年収・時給の1.5倍以上の報酬を得て、短い時間で集中して業務を遂行している。そして、家庭、仕事、人生に全力で取り組み、幸福感ある毎日を過ごすことができている。

 

簡単には実現しません。

 

1人1人が学び、努力をし、生産性を高め、センスを磨き、自分自身の価値を高めていく事が必須です。

 

私達は「本物を知る」芦屋のお客様に商品を提供しています。

目指す山はそれなりに高く、難易度が高いことに取り組もうとしています。

相応の努力は必要です。

 

まず「明確にする」という事が大事です。

 

「明確さは力」です。きっと私が見ている将来の景色は実現していくはずです。

 

※尚、ミッション、ビジョン、バリューの詳細については【後編】ブログでご紹介予定しています。

リンクが一番下にありますのでぜひ次もご覧ください。

 

最後に一言

 

本場と言われるフランスでは製菓の世界で働く、パティシエという職業自体、とても尊敬されます。MOF(国家最優秀職人賞)パティシエなど大統領からメダルが授与され、その功績に敬意が払われ、人々から尊敬される存在です。

 

でも、日本はどうでしょうか?

 

残念ながらフランスほどではないと思います。

私はこんな未来を作りたいです。

 

「ケーキ屋さんで働くの?」「最高だね!」「羨ましい!」

 

こんな声をかけて貰えるような未来が実現できるよう努力していこうと思います。

 

地域のお客様から絶大な支持がある。

 

1人1人が誇り高く仕事ができている。

 

「はじまり」が「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)」

 

さぁ、これからです!!

 

【後編】ではMVVの詳細についてご紹介しています。

ぜひご覧ください。

古い常識を変える!挑戦のはじまり「洋菓子店ポッシュ・ドゥ・レーヴ芦屋のミッション・ビジョン・バリュー(MVV)」とは?【後編】

 

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