こんにちは、伊東です。
2009年から洋菓子店を経営しています。
国内22,000店中、食べログTOP100のお店を運営中。
「パティシエをアルバイトから始めることできるの?」
「メリット・デメリットはどんなカンジ?」
今回は、このような疑問にお答えします。
メリットとデメリットを踏まえ、
あなた自身にとって最適な答えを見つけて下さい。
では内容を見ていきましょう!
1.パティシエをアルバイトから始めるメリットとは?
今回は未経験だけどアルバイトから始めるのはどうか?
という観点で解説していきます。
パティシエ経験はあるけどブランクがある。
でもアルバイトでもパティシエをしたい。
こういう方についてはまた別の機会に解説します。
ではメリットを解説していきます。
1-1.パティシエの仕事を早く実感できる
やはり実際に仕事を体感できるということです。
「パティシエってどんなお仕事かな?」
そう思っているのと実際に働くのでは得るものが違います。
学生をしながら、専門学校に行きながらアルバイトをする。
将来を少しだけイメージしながら現時点で
どんな努力をしていけば良いか?が見えてくるかもしれません。
体感できると更に良いことがあります。
1-2.自分に適性があるか早く判断できる
「こんなカンジとは思わなかった。」
「あ、私は向いているかも?」
「うん!これなら続けていけそう!」
人それぞれ実際に体験してみないとわかりません。
アルバイトの場合、それを早く判断できることはメリットですね。
専門学校に2年通ってその後に「あ、向いてないかも?」と思うのと、
高校生のうちに「向いていないな・・。別のこと探そう。」となるのと
かなり変わるのではないでしょうか。
1-3.少しずつ無理なく仕事の経験値を積める
多くの職場ではアルバイトの方にはムリなく少しずつ
仕事を担って頂くことになります。
その為、ムリなく少しずつ
「パティシエの仕事ってこんなカンジなんだ!」
という経験値を増やしていくことができます。
「社員?大変そうだな。」
「私、アルバイトの方がいいかも?」
そう思うかもしれません😁
逆に、
「社員になってもっとバリバリお菓子作りする!」
となるかもしれません。
人それぞれです。
1-4.未経験からも始めやすい
アルバイトの方には任せる仕事の領域が狭いことが多いです。
その為パティシエとしての知識が不要な仕事が多いため、
未経験からも採用をしている所は多いです。
「まず経験してみる」
そう思う行動派な方にはアルバイトは良いですね。
1-5.職場によっては責任ある仕事を任せてくれる
とはいえ、アルバイトの方が「主力」で活躍している所もあります。
これはオーナーの方針の違いです。
職場によって考え方がゼンゼン違います。
アルバイトの方でもどんどん責任ある仕事を任せてくれるというのは
「やりがい」にも繋がりますし、あなたのスキルアップにも繋がります。
1-6.長時間労働をしなくて良い
「アルバイト」なので決められた時間シフトの範囲での仕事となります。
図でいうと一番「ひだり」ですね。
右に行けば行くほどヤバいです。。
パティシエの社員の多くは8時間で働くことは無いです。
最近はワーク・ライフバランス、働き方改革の影響で
働く環境は大分変わってきています。
ですが多くのお店ではクリスマスなどは大変です。
未だに徹夜をしたりするお店もあるようです。
次は「デメリット」について解説していきます。
2.パティシエをアルバイトから始めるデメリットとは?
デメリットはだいたいメリットの「逆」です。
どんどん解説していきます。
2-1.単純な作業をする事が多い。
ムリなく未経験からもアルバイトは大丈夫。
でもその分、単純作業を任さられることが多いです。
・洗い物
・苺のヘタ取り
・片付け
・カンタンな計量
・掃除
などですね。
これも大事な仕事です。
パティシエにとって「基礎」となるような仕事ばかりです。
しかし、初めてこの仕事をする方は「イメージと違う」
という方もいるかもしれないですね。
2-2.辞めさせられるリスクはある
「社員」は法律上もとっても守られているのが現状です。
その点アルバイトの方はどうしてもリスクがあります。
今、コロナウィルスの影響が色々と出ています。
そういう時に職場の売上が落ちてしまうと、
真っ先に減らされてしまうのがアルバイトです。
どうしても経営が厳しい
そんな場合はサイアク辞めさせられるリスクもあります。
今、日本の多くの洋菓子店はそんな状態かもしれません。
2-3.職場によっては重い責任を負わされる事もある
「私はアルバイトだから気楽に仕事したい」
そう考える方にとっては、アルバイトを主力とする
職場はデメリットでしかない状態です。
「え~、こんなにも任されちゃうの?」
「責任が重すぎてちょっとキツイ。。」
そんなこともあるかもしれません。
こういうことが無いようにアルバイトで面接に行く際は
必ずアルバイトの仕事の内容、範囲について確認しましょう。
2-4.社会保険がつかない場合がある
アルバイトの場合は、多く入る方でも月100時間くらいかと思います。
その場合、雇用保険はつきますが、社会保険はつきません。
月120時間を超えるとアルバイトの方でも社会保険の
適用となります。
(※労働者と使用者の合意が必要です。)
社会保険が無いということは、
あなた自身が保険料を支払うこととなります。
自分で保険料を払ってアルバイトで生計を立てていく
というのはちょっと難しいかもしれません。
実家から通うなど必要ですね。
2-5.体系的に製菓を学ぶことはできない
個人的にはコレが最大のデメリットと思っています。
働く場所によって製菓の世界はゼンゼン考え方が違います。
製菓理論を学校のように丁寧に教えてくれるような所なんて
まずないです。
ですから製菓学校に通いながらアルバイトをするなら良いですが、
完全に未経験でアルバイトをして、アルバイトから社員を目指す。
こういうのもアリですが、不足する基本的な知識については
独学でカバーしていくことが必要になります。
独学だけだとどうしても行き詰まります。
「一流の」パティシエを目指すなら製菓学校は必須です。
この辺は個々の価値観によります。
2-6.給料はあまり期待できない場合が多い
アルバイトの方はどうしても高給になりにくいのが現状です。
同一労働同一賃金という考え方があり、2020年4月から始まります。
しかし、現実的に製菓の世界に浸透するのはまだまだ先だと思います。
アルバイトで月給20万を得るのはカンタンではないです。
先に解説していますがアルバイトで生計を立てるのは、
現実的に難しいといえます。
3.まとめ
はい、いかがでしたでしょうか?
「メリット」「デメリット」を踏まえ、あなたに合った
選択ができたら良いですね!
下記にもう一度まとめておきます。
パティシエをアルバイトから始めるメリット
①パティシエの仕事を早く実感できる
②自分に適性があるか早く判断できる
③少しずつ無理なく仕事の経験値を積める
④未経験から始めやすい
⑤職場によっては責任ある仕事を任せてくれる
⑥長時間労働をしなくて良い
パティシエをアルバイトから始めるデメリット
①単純な作業をする事が多い。
②辞めさせられるリスクがある
③職場によっては重い責任を負わされることがある
④社会保険が付かない場合がある
⑤体系的に製菓を学ぶことができない
⑥給料はあまり期待できない場合が多い
参考にして頂けると嬉しいです!
それではまた!