» 完売するまで店を閉めないケーキ屋さんについて考えること
 » 完売するまで店を閉めないケーキ屋さんについて考えること

現役洋菓子店経営者だからわかる
パティシエに役立つリアルな情報をお届けします。

パティシエとしての技術・キャリア・経営・心構え

完売するまで店を閉めないケーキ屋さんについて考えること

完売するまで店を閉めないケーキ屋さんについて考えること

こんにちは、伊東です。

 

ヤフーニュースに奈良県のお店が出ていました。

 

「食べられるものを捨てるっていうのはあたまから(考えて)ないので」

 

そう語るのは、この店を営む木村洋司さん。

木村さんの1日は朝6時すぎから始まります。

 

ほとんどの時間を1人で切り盛りしているので朝から大忙し。この日は、ケーキやドーナツ、シュークリームなど全15種類の洋菓子を作ります。

開店した後も、客を待ちながらケーキを作り続けます。お昼を過ぎたあたりから徐々に客が訪れ、少しずつケーキが売れていきます。

 

常連客「いつもここで朝までっていうのが多いから、体には気をつけてください」

 

しかし、夕方に近づくにつれ客足が遠のいていきます。

すると、木村さんは今あるケーキを確認し、スマホを触り始めました。

 

今あるケーキをSNSで発信することで買いに来てくれる人もいるのだといいます。その後、SNSを見た人や店の明かりがついていたため立ち寄った人などが訪れました。

この日は、午後9時を前にすべてのケーキを完売しましたが、夜中や翌日まで店を開けていることもあるそうです。

 

木村さん「残っていると、かわいそうになってくるんですよね。夜中の何時でもいいから、行き先が決まってお客様の口に入ったら1番うれしいかなと思うだけのことで。ただそれだけのことです」

 

同業という事もあり、見過ごせなかったので私なりに考えてみたいと思います。

 

 

本記事の内容

1.オーナーの想いはとても理解できる

2.ブラックだ!という人はわかってない

3.売れる量だけ作ればいいのでは?という意見について

4.深夜まで開けて光熱費かかりすぎじゃね?という意見について

5.すぐに売り切れるケーキを作ればいいんじゃないの?という意見について

6.まとめ

 

ではいきます。

 

1.オーナーの想いはとても理解できる

この記事を見て思ったこと。

 

「いや~、こんなまっすぐな方、いるのね。」

 

良くわかりますよ。本当に。

自分が心をこめて朝6時から深夜まで身を粉にしてケーキを作っているわけですから。

 

「ケーキは子供と同じくらい可愛い」

 

恐らくこんな心境だと思います。

だから「かわいそう」とかいう言葉が自然に出てくるのだと思います。

 

わかります。本当に。

ロスがどうとか、売上が・・とか打算的な事は恐らくないのでは?と感じます。

 

本当に純粋に「ケーキを大切に想っている」のだと思います。

私も洋菓子店の端くれです。

 

お気持ちはとってもわかります。

 

でも、コメントなどで批判的なこと書いている人、相当多いですね。

 

私なりに思うことを解説していきたいと思います。

 

2.ブラックだ!という人はわかってない

そんな長時間!!!

ブラックだ!!!

 

と今の時代はなるわけですが、オーナーだけが超ブラックでやっている状態だと思われます。

 

オーナー自身の自己責任だから問題ナシ

 

全く問題ないですよ。

そもそも会社経営すればわかりますが経営者は超ブラックに働いている人が殆どです。

疲労困憊

 

従業員を深夜まで・・とかなると問題でしょうが、オーナー自身が自分の責任、判断で深夜まで店を開けるのは問題ないと私は思います。

 

ブラックでも何でもありません。

 

3.売れる量だけ作ればいいのでは?という意見について

ごもっとも!!

その通りです。

 

外野から見てたらそう見えるんですよね。。

 

統計を取って・・とか、出数を予測して・・とか、色々言うんですよ。。

私もコンサルティングの仕事してたからわかります。

 

「評論家」と「当事者」の違いです

 

口で言うのは簡単ですが実践するのは簡単ではありません。

小さくても実際に自分が独立をしてお店を経営するとわかります。

 

その難しさは当事者にしかわかりません。

経営理論と全く同じ通りに物事は進みません。

経営者は戦略立案をする

 

1日30個なら確実に売れる

じゃぁ30個作ったらいいじゃん

でも、それで利益が出なかったら?

利益が出るラインまで作る必要がある

例えば1日50個は必要

ギャップの20個をどう売るかを考える

 

文章にすると「簡単そう」に見えます。

でも「実践するのは本当に大変」です。

 

売れる量だけ作ればいいのでは?

そんなことこのオーナーも当然わかってますよ。

 

言われなくてもわかってます。

人件費も稼がなくてはいけません。

 

色々な葛藤が恐らくあるはずです。

 

 

4.深夜まで開けて光熱費かかりすぎじゃね?という意見について

これも「ごもっとも!!」

その通りです。

 

そんなのオーナーもわかってますよ。

でもそんなことは問題じゃないんですよ。

 

「そんな経費云々の前にケーキへの愛情が深くて可愛そうになってしまう」

 

職人としてのケーキ愛なんだと思います。

 

光熱費かかるのなんてオーナーですからわかってますよ。

当然。

 

でもこのやり方がこのオーナーの想いであり生き方なんだと思います。

 

はたからみると、本当に不器用でもっとうまくやればいいのに・・

と言われてもしょうがないです。

 

でもそれも含めてこのオーナーの生き方や想いなんだと思います。

だから誰も否定してはいけないと私は思います。

 

 

5.すぐに売り切れるケーキを作ればいいんじゃないの?という意見について

これもその通り!!

 

正論です。

 

でもこんな意見をもった方、あなたは実践できますか?

 

全くの正論でその通りです。

その通りですが、ケーキ屋のオーナーで売り切れるケーキを作りたいと思っていない人は1人もいません。

 

全員「お客様に100%満足して頂くお菓子づくり」を目指しています。

 

言葉でいうのと「実践」するのでは全く違います。

口で言うのは簡単なんですよ。ホント。

 

私自身も、今でこそほぼ毎日おかげさまで完売するようになりました。

しかし、創業当初は本当に苦労しました。

 

だから尚更、ケーキ1個を販売していく事の難しさはわかっているつもりです。

 

6.まとめ

まとめるというほどでもないのですが、、

 

オーナーが自己責任で自分の意思でやっている事だからただ素直に応援して上げたらいい

 

 

ただ体調だけは気をつけて頂けたらと思います。

パティシエというのは本当に頑張りやさんが多いです。

 

頑張り過ぎだなと思うこと、多くあります。

不器用で頑固な人、多いです。

 

このお店のオーナーもそんな感じかなと思います。

恐らく親しい方は本当に心配な日々を送っていると思います。

 

でも恐らく誰の言う事も聞かないのでしょう。

自分の信念、やり方を曲げたくない。

そんな感じだと推測します。

 

本当に体調にだけは気をつけて欲しいと思います。

体が資本ですから。

 

奈良県のようですから機会があれば私も伺いたいと思っています。

 

それでは!!

 

※告知※

お店でInstagramやってます。

よかったら覗いてみて下さい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

関連記事

おススメの記事