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定年70歳?パティシエ の未来について考えてみた!

定年70歳?パティシエ の未来について考えてみた!

こんにちは、伊東です。

 

2009年から洋菓子店を経営しています。

国内22,000店中、食べログTOP100のお店を運営中。

 

パティシエ ・パティシエールの皆さん。

「将来」はどんなイメージですか?

 

「不安?」

「明るい?」

 

「不安」ですよね。

そんな中、こんなニュースが報じられていました。

 

政府は2月4日、企業に対し、従業員の70歳までの就業確保に務めるよう、高齢者雇用安定法などの改正案を閣議決定した。

今国会で成立すれば、2021年4月からの施行となる。

 

恐らくこの法案は成立するでしょう。

 

今回は、パティシエ としてのキャリア・将来性をこの閣議決定も踏まえ考えてみたいと思います。

 

あなたの将来を考える参考にして頂けると嬉しく思います。

 

 

本記事の内容

1.パティシエ で70歳まで現役はほぼありえない現実

2.30歳、40歳の未来も不安

3.給料は上がっていくのか?

4.パティシエ のキャリア・将来の方向性

4-1.店舗の出店。独立開業をする

4-2.店舗を持たずに独立開業をする

4-3.フリーランス・コンサル系

4-4.大手企業で定年まで働く

4-5.別の職種への転職

5.これからは「自己責任」の時代

6.まとめ

 

では内容をみていきましょう!

 

1.パティシエ で70歳まで現役はほぼありえない現実

オーボンビュータンの河田さんのように「生涯現役」のパティシエ は「例外」です。

 

現実的には現場でパティシエ として70歳、定年まで働くという選択肢は無いのではと思います。

これは皆さんも同意して頂けると思います。

 

では30歳、40歳と比較的近い未来はどうでしょうか?

 

2.30歳、40歳の未来も不安

「現役」世代ですね。

 

でもこの年代はパティシエ としてのキャリアが10年~20年の人たちが殆どだと思います。

 

そうするとこんな不安もありますよね?

 

 

「そんな長く、今の仕事続けていけるかな?」

 

「体力的にキツイんじゃないかな?」

「今と同じ働き方を続けれる気がしない」

 

「今の給料だったら家族持てないな・・」

「家も買えないかも・・・」

 

「シェフ、スーシェフになれるかな?」

 

「30代でどれくらいの給料もらえるのかな?」

 

とにかく「不安」だと思います。

この年代になる前に90%以上は辞めてしまっているのが現実です。

 

今20歳代の方は猛烈に不安かもしれません。

 

「給料」なんかも不安の1つですね。

 

3.給料は上がっていくのか?

お金のイラスト

結論からいきます。

全員が等しく給料が上がっていくことはない

 

人により差がつく

スーシェフ、シェフになる事ができる人は給料は上がっていくと思います。

独立開業し、成功する人は更に高い給料を頂く事ができます。

 

ただ「狭き門」ですよね。

 

もう昔のように「頑張っていればすこしずつでも給料が自動的に上がる」という時代ではないわけです。

 

ではパティシエ にはどのような将来、キャリアがあるでしょうか?

 

色々とありますがいくつかあげてみます。

 

4.パティシエ のキャリア・将来の方向性

最近の傾向なども踏まえ解説していきます。

まずは王道から。

 

4-1.店舗の出店。独立開業をする

ケーキ屋

今の私のような感じですね。

ただし、当然ですがそんな簡単ではありません。

 

先日以下の記事をかいています。

 

参考記事

パティシエ が独立して成功する確率を考えてみた!

 

独立して10年後、残るのは11.6%です。

簡単ではありません。

 

でも挑戦のしがいはあります。

「やりがい」もあります。

 

この大変さを楽しめる位でないといけないかもしれませんね。

でも最近は、店舗を持たずに独立するパティシエ が増えてきています。

 

できるだけ低リスクで自分のスタイルにあった生き方を追求した結果だと思います。

 

4-2.店舗を持たずに独立開業をする

・通販のみ

 

・自宅を一部改修して通販のみ

 

・チーズケーキ1本で、海外へのイベントなどにも

 

・自宅でお菓子教室

 

・自宅で受注生産

 

私がいる兵庫県でも山奥の田舎で、原材料であるルバーブやイチゴなどを自ら畑で育てつつ、自宅の一部を厨房に改修してSNS、インターネットを活用し、独立を果たしている方などがいます。

 

こういうのも1つのキャリアですよね。

 

・ムリなく自分のペースで

 

・固定費を下げて低リスクで

 

・自分のやりたいことをやる

 

大きく稼いだりすることは難しいかもしれません。

ただ、自分らしく生きるという意味でとても良いと私は思います。

 

4-3.フリーランス・コンサル系

最近、こういう方も増えているように思います。

ただ成功している人はまだまだ少数だなという印象です。

 

私自身、経営コンサルティングの仕事をしていましたので何となくわかります。

 

・営業活動が必要

→常に新規顧客の獲得が必要になる

 

永遠にコンサル契約をしてくれる顧客はいません。

その為、継続的に仕事を受注できるかどうか?

が大事になってきます。

 

SNSの活用や、人脈でこれが実現できるなら「アリ」だと思います。

 

4-4.大手企業で定年まで働く

製菓の世界では何社か上場企業もあります。

そのような会社ではパティシエ が現場で働く時期、そして他の職種など将来に向けてのキャリアを用意してくれている場合が多いと思います。

 

これも1つの働き方だと思います。

ただいくつかリスクはあります。

 

・リストラの可能性はある

→他業種では45歳で続々とリストラが進んでいます

 

・60歳以降の働き方は不透明

→給料は大きく下がり昇進・昇給もなく10年働く事になる可能性は否定できない。

 

4-5.別の職種への転職

パティシエ を辞めて別の職種に転職する。

 

この選択をする方、多いと思います。

ただ、私個人としては余りおすすめは出来ません。

 

苦労する可能性の方が高いからです。

理由は以下です。

パティシエ としての経験は一般企業では活かせない

→「職人」の世界の経験は他では活きない。

 

0からのスタートとなる

 

自分より年下の人の方が圧倒的に仕事ができる状態

→ここからスタートする場合が多い

 

「それでも大丈夫!」

「0からでもやりたい!」

 

それなりの努力がもちろん必要になります。

人手不足の時代なので、20代であれば働き口に困ることは未経験であっても余りないのではと思います。

 

ただその後が大変かもしれません。

 

 

5.これからは「自己責任」の時代

これからは自己責任の時代です。

会社やお店にしがみつこうとしても振り落とされます。

 

昔のように「定年まで会社が面倒みますよ」という時代ではありません。

 

70歳の定年まで人を雇います!という所はほぼ無いでしょう。

 

会社やお店、周りに依存しない

 

自分で考えて自分の行動に責任を持つ

 

老後の生活資金も自分で考えて用意する

 

「自分の人生は自分で責任を持つ」

 

この考え方が大事だと思います。

 

6.まとめ

・70歳まで「現役パティシエ 」は非現実的

 

・パティシエ としてのキャリア

・店舗の独立・開業

・店舗を持たずに独立・開業

・フリーランス・コンサル系

・大手製菓企業への就職

・全く別の業種への転職

 

・自分の人生は自分で責任を持つ

→最終的には会社・お店に依存しない生き方が必要な時代

 

「結局は自分しだいかよ!」

 

そうです。

自分しだいです。

 

様々なことを学び、経験をし、自分が理想だと思う道を選択していく。

それを自分の責任で選択していく。

 

そういう時代なんだと思います。

 

「自分は将来どうありたいのかな?」

 

ぜひ考えてみて下さい。

それでは!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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