こんにちは、伊東です。
2009年から洋菓子店を経営しています。
国内22,000店中、食べログTOP100のお店を運営中。
「ケーキ屋さんって儲かるの?」
「余りお客さん入っているようには見えないけど。。」
統計データなどの「客観的な実績データ」と洋菓子店を11年経営してきている私なりの考えなどを踏まえ解説していきます。
では内容を見ていきましょう。
1.ケーキ屋は儲かるのか?→△
結論からいきます。
儲かる店・儲からない店いろいろある
全く利益が出ないお店
安定的に利益が出るお店
色々ある。
とっても曖昧な結論です(笑)
でも実際そうです。
儲かる店、儲からない店が色々あるのはなぜか?
理由を解説します。
2.経営者によってピンからキリだから
あたりまえ過ぎますが、中小零細企業は「経営者しだい」という事です。
経営者しだいで、儲かるお店ができる
経営者しだいで、儲からないお店ができる
これが結論です。
働くパティシエ の皆さんの問題では全くありません。
オーナー、経営者に100%責任があります。
「ケーキ屋は儲からない」
こんな事を言う経営者がいたらスミマセンがその方は「無能」です。
ただこれだと「お前の主観だろ?」と言われそうですので、実際のデータを見て解説していきましょう。
3.実際のデータで解説!
日本最大の税理士法人グループTKCが公表しているデータです。
これによると以下です。
・黒字化率 34%
・黒字企業の経常利益率 4.3%
・黒字企業の経常利益額 638万円
黒字化率が34%という事は、66%赤字という事です。
経常利益率4.3%。638万円。
「それだけ?」と思うかもしれません。
ただこれはそんなに悪くない結果と言えるかと思います。
国税庁が令和1年10月に発表したデータです。
法人税申告292万4000件
うち黒字申告34.7%
日本全体を見ても、黒字の法人というのは34.7%です。
私達の菓子製造・小売業と同じ位です。
実は赤字の法人が65.3%なんです。
そう考えると「特別に儲かっていない業界」というわけでもなさそうです。
次は中小企業庁が出しているデータをみます。
ポイントを抜粋します。
全産業の経常利益率の平均値
・小規模企業:1.19%
・中小企業:2.42%
・大企業:4.51%
さらにいきます。
帝国データバンクが2018年度に出しているデータです。
全産業の平均経常利益率は2.88%
菓子製造・小売業の黒字企業の平均経常利益率は4.3%です。
どう感じますか?
各データと比較するとこう言えませんか?
・黒字化率は平均的
・全く儲かっていないわけでもない
・ケーキ屋は儲からないという結論は出せない
もっと儲かってると思っていた方も多いと思います。
私も以前、従業員に聞いた事があります。
「ケーキ屋ってどれ位の利益率だと思う?」
↓
「20%位ですか?」
「10%位??」
こんな感じでした。
経営者の感覚と従業員の感覚の違いですね。
「毎日忙しいからメッチャ儲かってるんでしょ?」
みたいな感覚ですね。
「20%??そんなに利益出るわけないじゃん・・」
経営者はこう思いますが、ギャップがわるわけですね。
という事で結論をまとめます。
4.まとめ
【菓子製造・小売業】
・黒字化率34%
・黒字企業の経常利益率4.3%
【日本の国内企業】
・黒字化率34.7%
・経常利益率2.88%
【規模別】
・小規模企業 1.19%
・中小企業 2.42%
・大企業 4.51%
規模別に見ると小規模企業は苦労していると言えるかもしれないですね。
だから小規模企業を運営しているケーキ屋さんの立場では「ケーキ屋は儲からないよ」と言う感覚を持っている方が多いのかもしれません。
ケーキ屋もピンからキリまである。
儲かっている所、儲かっていない所があり、経営者しだいで変わる
という事で参考にして頂けると嬉しく思います。
それでは!