こんにちは、伊東です。
2009年から洋菓子店を経営しています。
国内22,000店中、食べログTOP100のお店を運営中。
最近、暗い話題が多いですね。
Yahooニュースでも出てました。
クリスマスシーズンに入ったが、「街のケーキ屋さん」といわれる洋菓子店の倒産が急増していることが分かった。
帝国データバンクの調査では、今年10月までに43件が倒産、これは2000年以降で最多だった昨年1年間の倒産件数に並ぶ。
通年で過去最悪の倒産件数になることは確実だ。
日刊ゲンダイDIGITAL 2019/12/5
そしてこの記事の中で、サラッとヤバイこと書かれています。
倒産が増えてきた理由を、帝国データバンク情報統括課の飯島大介副主任がこう分析する。
「最大の理由は、輸入小麦、バターなど原材料価格や、人手不足による人件費の高騰です。この10年間でコストが上昇し、売り上げに占める原価率は5割に近づいています。
しかし、ジワジワ上昇しているため、商品価格に転嫁しにくいんです」
原価率50%に近づいている
あくまで私の個人の考えです。
「経営の素人ですか?」
言葉が悪くスミマセン。
経営者で「原価のコントロールできない」はダメでしょう。
「なんでそんなことになってるの?」
「原価率50%ってかなり高そうだけど・・」
ということで、こんな疑問をもつ方いると思います。
私も洋菓子店の経営者ですので、リアルに実情は理解しているつもりです。
私の個人的な見解を多分に踏まえ解説します。
1.洋菓子店の経営者が勉強しなさ過ぎ
原価50%に近づいているっていうのは勉強をしなさ過ぎです。
・適正な価格設定
・品質を向上させて値上げ
・ロスのコントロール
・適正な在庫
・厳密にやるなら日次管理・週次棚卸し
「理論原価」
「ロス」
「実際原価」
それぞれ対策を講じていくだけです。
洋菓子店の場合は重要な管理指標に
「焼菓子の売上構成比率」があります。
ここも考える必要があります。
もうあたりまえのことをただ実行するだけです。
原価50%もいくようなお店は生菓子などの廃棄率も5%以上は余裕であるはずです。
私のお店は1%ありません。
原材料の価格の高騰はどのお店でも全て同じです。
違うのは経営者がどのように対策を講じているか?です。
2.原材料の高騰に対策を打つだけ
原材料はたしかに高くなっています。
バニラなんかもう最悪です。
ちょうど来週にマダガスカルバニラを500g仕入れますが、
64,000円です。
1kgで128,000円って・・・・。。。。
10年位まえは1万円くらいでしたよ。確か。
でもこれも日本全国どのお店も状況は同じです。
経営者が対策を打つか、
何もせずただじっとしているか?
違いはこれだけです。
・代替品を使っても問題無いお店は変更を検討
・本物を求めるお客様が多いお店は価格改定
・商品の価値、質を高めて適正な値上げをする
・他の商品で利益を上げる
→全体で原価がコントロールできれば良い
本当に「普通に」対策を打つだけです。
原価50%に近づいている・・って違和感だらけです。
3.環境や時代の変化に適応する
「企業とは環境適応業である」
企(くわだ)てをもって環境に適応することを業(なりわい)とする。それが企業である。
サラリーマン時代に教えて貰ったことです。
時代や環境は変化する。
変化に適応することなしに企業の存続はできない。
ということです。
洋菓子店だったら例えば以下のような取り組みです。
・SNSの活用
・WEBマーケティング
・働く環境の改善
・待遇の改善
・専門店にしか出せない商品の開発
原価についてでしたら以下の取り組みが良いです。
「メーカー直仕入れ」
「問屋を介さない仕入れを増やす」
「取引先の分散」
ずっと同じ問屋さんと取引していませんか?
同じ商品でも問屋さんごとに得意分野が違います。
その為、同じ商品でも10%、20%と仕入れ価格が変わることは普通です。
まとめ
・経営者が勉強する
・「あたりまえ」を実践する
・環境の変化に適応する
「変化し続ける」
「勉強・努力し続ける」
これが大事だと思います。
原価50%に近づいている・・という内容があまりに「違和感」がありましたので記事にしてみました。
参考になると良いかなと思います。
それでは!