こんにちは、伊東です。
2009年から洋菓子店を経営しています。
国内22,000店中、食べログTOP100のお店を運営中。
クリスマスシーズン真っ盛りです。
パティシエ の方は本当に忙しくしている事と思います。
今回は「過去の洋菓子店の常識」を否定する内容です。
クリスマスケーキ用のチラシは不要
大体のお店は「ここぞ!」とばかりにチラシを用意しています。
でも必要ですかね?
私のお店はチラシは1度も作ったことがありません。
でもクリスマスケーキは1日で予約完売します。
なぜか?
それを解説していきますね。
2-1.ムダに経費がかかる
2-2.お客様は「チラシ」を求めているわけではない
2-3.チラシの経費をお客様から回収する必要がある
では内容をみていきましょう!
1.クリスマスケーキのチラシは不要
結論、不要ですね。本当に。
10回クリスマスを経験していますが1度もチラシは用意したことがありません。
「よくチラシにお金かけるよな~」
「そんな余分なお金あるのかな?」
以下でなぜ不要かを解説しますね。
2.クリスマスケーキのチラシが不要だという理由
大きく3点です。
サクサクいきます!
2-1.ムダに経費がかかる
【ムダに】経費、かかりますよね。
・デザイン費
・印刷代
・折込するなら折込代
「数万から部数によっては10万円以上の経費」
街の洋菓子店にとっては結構な金額です。
こういう事にお金をかけるとオーナーは何を考えると思いますか?
「経費を回収する為にクリスマスは多くの数を売っていかないと!」
発想が変化しちゃうんです。
お客様のため
↓
自店舗のため
「かけた経費を回収するには・・」
2-2.お客様は「チラシ」を求めているわけではない
少し踏み込んで考えてみます。
お客様が求めていることってなんでしょうか?
クリスマスに「チラシ」が欲しいお客様いますか?
いないですよね。
「幸せなクリスマスを過ごすこと」
「その手段でケーキがある」
お客様が求めていることはこれじゃないかと私は思います。
「チラシ」は求めていません。
2-3.チラシの経費をお客様から回収する必要がある
さらに、かけた経費を回収する必要が出てきます。
例えば10万円をチラシの経費で使ったとします。
回収するには??
大体2倍、20万円の売上が必要です。
クリスマスケーキ1台5,000円とすると40台です。
40台を超えてようやく「利益」が出る
40台は「ただ働き」ですよ。
実質。
だからこう考えてしまうわけです。
大量に売る必要がある
「100、いや300は売りたいな。。」
↓
大量にストックして売りさばく必要がある
↓
作り置きをして計画生産をする
どんどんお客様が求めている専門店の品質からかけ離れて、自店舗の事しか考えない運営になっていかざるを得ません。
ではどうしたらいいか?
簡単です。
3.お客様のためにお金を使う
そうです。
「お客様のためになること」にお金を使うんです。
例えば以下です。
・良い原材料を惜しげもなく使う
・人手・人件費をかける
↓
・より手の混んだ商品を作る
・飾り・オーナーメントにお金をかけて豪華にする
10万円もあればかなり色々とできますよ。
あと、1万円分くらいは頑張ったパティシエ のためにピザでも買ってあげましょう。
4.事例「HPで告知するだけで予約日に完売」
私のお店は上記で紹介している事は全部やっています。
・天然バニラを使用
→パティシエ ならどれだけ高いか?わかりますよね。
「タヒチ」「マダガスカル」を使っています。
・バターの代用品は使わない
→100%バターです
・ケーキの構成も1つ1つ違います。
→生地も流用しません。効率悪いです。
・苺は農家さんの所に取りに行きます
→ガソリン代、高速代、人件費かかります。
一例ですがこんな感じです。
結果、
「HPで告知を入れるだけで予約日に完売」
今はこんな感じです。
多くのお客様が予約日に並んで頂けるようになりました。
本当にありがたいことです。
5.まとめ
はい、いかがでしたか?
・クリスマスケーキのチラシは不要
・ムダに経費がかかる
・お客様は「チラシ」を求めている訳ではない
→「幸せなクリスマスを過ごしたい」
・チラシの経費をお客様から回収する必要がある
・お客様のためにお金を使う
ブログ書いていて思うのですが、正直
「どうってことはない。普通のこと。」
です。
でもこの事を多くの街の洋菓子店は忘れているような気がしています。
「お客様のためにお店は存在している」
「お客様にお店は生かされている」
こういう原点を忘れないようにしたいですね。
それでは‼
幸せなクリスマスを!!