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パティシエ は【やりがい】があれば過酷な労働条件でも続くのか?

パティシエ は【やりがい】があれば過酷な労働条件でも続くのか?

こんにちは、伊東です。

 

2009年から洋菓子店を経営しています。

国内22,000店中、食べログTOP100のお店です。

 

「パティシエ はやりがいがあれば働く環境が過酷でも続くのか?」

 

「やりがいさえあればOK?」

 

パティシエ の世界ってあれですよね。

ぶっちゃけ「やりがい搾取」なカンジありませんか?

 

技術を学べるから給料は安くていい。

技術を学べるから長い時間働くのはしょうがない。

「修行中」だからしょうがない。。

 

「技術を学べる=やりがい」

 

本当でしょうか?

 

私自身、元々は普通のサラリーマンです。

製菓の世界にどっぷり浸かってきていません。

 

だからこそ

「中立的に」

「お客様の目線で」

「社会一般の感覚で」

製菓の世界を見ることができると思っています。

 

そんな私の目線で解説をしていきます。

パティシエ の方もどこか「諦め」というかそういうカンジありますよね。

 

パティシエ の方はぜひ考えてみて下さい。

そして今後の人生に役立てて頂けると嬉しく思います。

 

 

本記事の内容

1.パティシエ は「やりがい」があっても過酷な環境では続くわけがない

2.もう「令和」の時代。価値観や環境が違う。

3.「昭和的考え」と「現代的考え」

4.オーナーやシェフの考え方が必ずしも正しいとは言えない

5.まとめ

 

では内容を見ていきましょう!

 

1.パティシエ は「やりがい」があっても過酷な環境では続くわけがない

「過酷」と一言で表現しました。

「過酷」な環境、未だに存在しています。

 

・長時間労働

→クリスマスは徹夜?

 

・ヤバすぎる給料

→社会保険も無し?

→年収200万円そこそこ。

 

・パワハラ・暴力

→論外ですね。。

普通に「犯罪」です。

 

「やりがい」で続きますかね?

 

ムリですよね。

も~~うムリ!

ムリですね。

ムリ。

 

なぜムリなのか?

私なりに最近、考えていることがあります。

 

2.もう「令和」の時代。価値観や環境が違う。

なぜこのような「やりがい搾取」がはびこっているのでしょうか?

私なりの結論は以下です。

 

オーナーと従業員の価値観の相違

 

昭和生まれ

平成生まれ

 

の違い

 

今、お店を経営しているオーナーの多くは若くても30代~40代。

50代、60代のオーナーも多いですよね。

 

価値観の相違は、時代背景、教育の影響を大きく受けます。

細かい解説は省きますが、こんな価値観を持つ人は多いです。

 

「昔は自分も安い給料で、長い時間働いて頑張ってきた。」

「時には先輩から鉄拳が飛んできたり器具が飛んできたこともあった。」

 

「苦労して頑張って独立を果たした。それは若い頃に頑張ったからだ。」

 

これ自体は素晴らしいことです。

大変な努力をしてきたからこそですよね。

 

ただ問題が1つあります。

 

これは過去の成功体験。

 

何十年も前のその人の独自の経験。

 

それを現代に当てはめることはできない。

時代、環境、価値観は変遷しているから。

 

「過去」の成功体験は「過去」のものです。

 

「現代」には「現代の成功する為のポイント」があります。

でもつい自分の過去の成功体験を、現代の若者(パティシエ )に押し付けてしまう。

 

それが問題なわけです。

 

「自分(オーナー)はこれで成功した。」

「だからお前も同じようにやればいい。」

 

っていうヤツです。

次では「独立」を例に解説していきます。

 

3.「昭和的考え」と「現代的考え」

 

「昭和的」と「現代的」とで比較していきます。

例えば「独立」ですね。

 

【昭和的な考え】

独立するには、少なくとも10年はかかる

 

【現代的な考え】

10年なんてかけすぎ。3年もあれば充分。

 

言ってること真逆ですよね。

どちらも「正しい」んです。

昭和の時代は、10年、15年と努力する必要がありました。

 

でも今はもう「令和」の時代です。

「情報」の「量」「スピード」共に、昭和とはケタ違いです。

 

実際、私のお店のシェフも3年もかけていません。

2009年に開店していますから、もう11年も前です。

 

もう11年も前の話ですよ。

それでも「3年も必要ない」状態なわけです。

 

未だに「昭和的考え」で「10年、15年は修行しよう!」なんて思っているパティシエ がいたらヤバいですよ。。

もう完全に「昭和脳」で思考停止ですよ。

 

 

「こんな大変な環境で10年も15年も将来が不安過ぎる・・・」

 

と思うのと、、

 

「3年必死で頑張ったら独立いける!」

 

と思うのとどうですか?

どちらがあなたは頑張れますか?

 

4.オーナーやシェフの考え方が必ずしも正しいとは言えない

私自身「オーナー」という立場です。

 

その本人が言うのですから間違いありません。

オーナーやシェフの考え方が正しいとは限りません。

 

働くパティシエ の皆さんにとっては「今」「未来」が大事です。

 

オーナーの「過去の成功体験」なんてぶっちゃけどうでもいいわけです。

 

情報はいくらでも自分で取りにいける時代です。

オーナーよりもググったり取りに行った情報の方が正確で詳しく、深い内容である可能性は高いです。

 

オーナー≠100%絶対に正しい

 

です。

情報はものすごいスピードでアップデートされ続けます。

最新の情報を収集し続け、学び続ける事が大事です。

 

「自分で考えて」「自分で動いて」最新の情報を収集し、学び、自分の価値を高めていきましょう。

 

環境がどうしても改善されないなら「自分で調べて」自分にあった環境に移りましょう。

探せばありますよ。国内22,000店ありますから。

 

5.まとめ

「やりがい」だけでは続きません。

 

それができるのは超ストイックな人だけです。

ごくごく一部の人だけです。

 

今は情報があふれる時代です。

ですから自分で主体的になればいくらでも情報を得る事ができます。

 

「過酷過ぎてムリだな」

 

そう思ったら環境を変えるべく情報収集をしましょう。

きっとあなたにとって良い環境が見つかるはずです。

 

それでは!

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