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パティシエは残って練習をすべき?経営者の目線で解説!

パティシエは残って練習をすべき?経営者の目線で解説!

こんにちは、伊東です。

 

洋菓子店を経営して11年。

国内2万2000店の中、食べログTOP100のお店を運営中。

 

パティシエの方の悩み??

こんな事ありませんか?

 

「居残りの練習ってアリ?ナシ?」

「必要なのはわかるけど・・」

 

こんな気持ちになる事ありませんか?

 

こんな疑問にお答えします。

 

 

本記事の内容

1.パティシエに居残り練習はいらない

2.職場は「練習の場所」ではない

3.事例「練習」をやるなら自宅でやる

4.事例「観察して」習得する事もできる

5.まとめ

 

では内容をみていきましょう!

 

1.パティシエに居残り練習はいらない

ショートケーキの絞り

はい、結論。

必要ありません。

 

昔だったら「居残り練習?当たり前だろ!!」

みたいな雰囲気ですよね。

 

仕事終わってから疲れた状態で更に練習?

効果的なんでしょうか?

 

なぜ居残り練習が必要ないか?

 

次で解説します。

 

2.職場は「練習の場所」ではない

職場は【練習の場所ではない】ですよね。

 

【仕事をする場所】です。

 

仕事って何か?

 

お菓子を作ってお客様に提供すること

喜んで頂き、繰り返しご利用頂くこと

 

仕事をしに職場に行ってるはずです。

「練習」するためでしょうか?

 

この感覚が大きくズレているパティシエは多いです。

 

【学校】なら【練習】はOKです。

【学費】をあなたが支払っているからですね。

あなたは学校からすると「お客様」です。

 

学校が用意する原材料を使い、水道光熱費を使い、

練習をする権利があります。

練習することが主な目的です。

 

しかし職場となると話は変わります。

あなたは「給料を得る側」です。

 

お菓子を作り、お客様に喜んで頂くこと。

その結果「売上」があがる。

その「売上からあなたの給料は支払われます」

 

20万円の給料を支払う為に、1個500円のケーキは何個売れないといけないでしょうか?

 

「20万だから、、500×400個??」

 

いえいえ、違います。

売上にして40万円分は必要です。

つまり800個です。

これでようやくあなた1人の給料を支払う事ができます。

 

【仕事】をすることが前提なわけです。

 

「でも練習しないとできるようにならない」

 

そういう方もいると思います。

次で解説します。

 

3.事例「練習」をやるなら自宅でやる

私のお店のシェフが実践していたことです。

仕事は全力で取り組む。

 

練習は「自宅」

 

フルーツのカットなど「技術が足りないな」と思ったことはその日のうちにフルーツを買ってきて練習をしたそうです。

 

そして翌日にチャンスが来た時には完璧にやってみせる。

そうすることで上司の信頼が得られます。

 

「おぉ、できるようになったな!」

 

すると次の仕事を任されるようになります。

スピード感ありますよね!

この繰り返しです。

 

4.事例「観察して」習得する事もできる

パティシエの作業写真

観察を続けることで技術を習得することもできます。

 

観察を続けるとは以下の行動を取ります。

 

・レシピは100%頭に入れて暗唱できる状態にする

 

・使う器具、動き、目線、器具の使い方を100%コピー

 

・目を瞑ると映画を見るように映像で自分ができている状態をイメージできる

 

・必要であれば自宅で実際に同じ器具、材料を用意して練習をする

(※自分ができている事の「確認」をする)

 

これができて「観察ができた」といいます。

ここまで「観察」できてますか?

 

・自宅での練習

・観察を徹底的に実行する

 

これを繰り返すことでどんどん仕事を任されるようになったそうです。そりゃそうですよね。

 

上司の立場からするとメチャクチャ信頼できますから。

 

「やりすぎでしょ!」という位に100%コピーをしていました。

ナイフを買いに、フランスまで行ったくらいですから・・

(日本には売ってないものだったそうです)

 

この「観察して習得」は私も実践してみたことがあります。

私はパティシエではありませんが、製造の補佐をしていたことがあります。

 

洋菓子店では重要な「ジェノワーズ(スポンジ生地)」

仕込みやっていました。

 

でもこの時、教わったのは1回だけです。

で、すぐ「実践」です。

 

でも、できるわけです。

「観察」をしていたからです。

 

私は1回ですぐできました。

しかし1回でできたパティシエは私の11年の経験ではいません。。

 

この時、気づいたことがあります。

 

「きちんと観察をしないからパティシエはできるようにならない。」

 

「絶対に失敗できない。」という危機感が足りない。

 

「練習してから」という意識がある。

(※どこかで製菓学校の延長・・みたいな感覚がある。)

 

どうですか?

思い当たる所ありませんか?

 

「考え方」「行動」を変えることで驚くほど成長のスピードは変わります。

 

この考え方はシェフの考え方です。

多くのパティシエは10年、15年と独立まで時間をかけます。

しかし、シェフは3年もかけていません。

 

そして独立後も11年継続できています。

 

5.まとめ「パティシエは残って練習すべき?」

・居残り練習は必要ない

 

・「仕事」をしに職場には行っている

 

・「練習」をするなら自宅でやる

・「観察して習得」も可能

 

私のお店でも居残り練習するパティシエは止めません。

ただ以下の理由からオススメはしていません。

 

・疲れた状態で練習しても意味がないから

・「練習」は自宅ですべき

・「観察で習得」も可能

・  水光熱費などの経費がかかる

・「練習すること」が目的になってしまう

 

「練習」して満足しているパティシエって多いと思います。

大事なのは「お客様に価値を届けること」です。

 

仕事に集中して早く終わらせる。

そして家に帰り、復習をする。

必要であれば練習をする。

 

そして翌日に

復習、練習したことを「実践」して「仕事」をする。

 

ぜひ実践してみて下さい。

驚くほど成長のスピードが上がりますので。

 

では!

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