こんにちは、伊東です。
2009年から洋菓子店を経営しています。
国内2万2000店中、食べログTOP100のお店を運営中。
独立開業を目指し、日々努力されているパティシエの方にとって、こんな疑問がある方、多いのではないでしょうか。
「どの程度までお菓子作りが出来るようになったら、独立出来るのか?」
何となく10年位は経験が必要だ
とか「何となく」で考えていませんか?
今回は、この疑問に私なりにお答えしたいと思います。
結論:人それぞれ
「マジか!」と思うかもしれませんが、
「マジです!」
でも、それだと何ですので、
「自分がどこまでお菓子作りの技術を磨けば良いのか?」という回答を得る事が出来る方法をお伝えしたいと思います。
「どんなお店やりたいの?」
お店のコンセプトを今からイメージしておく事が大事だと思います。
例えば、
「自分はチーズケーキの専門店をやりたい」
だったら、チーズケーキに関するあらゆる知識、技術が身に就けば、他の知識や技術は極端な話不要です。
「バースデーケーキを主体として、生菓子20種類位を出して、焼き菓子はパウンドケーキを出したい。」
それくらいの商品を作る事が出来る知識、技術、経験が必要ですよね?
ナッペできないといけないですよね?
「ビアードパパのような、シュークリーム専門店を世界中に展開したい」
だったら、シュークリームについて徹底的に技術習得をする必要がありますよね?
分かりやすいように極端な例を出しましたが、そういう事です。
人それぞれに「答え」があります。
1年程度で身につく、という事もあると思います。
「これだと5年位はかかるかな」という場合もあるでしょう。
コンセプトを今から考えるという事で、
自分自身がどの方向に努力していけばよいかが見えてきます。
「どんな所(場所)でお店やるの?」
引き続き、コンセプトを明確にしていきましょう。
洋菓子店といっても、東京駅に出店するのと、私の故郷北海道函館市で出店するのとでは、全く異なるという事はわかると思います。
地域地域で、お客様の嗜好、興味関心事、競合状況等すべての条件が異なるからです。
では、お菓子作りの技術はどの程度を目安にするか?
これは目安があります。
「どんな所でお店やるの?」で答えた場所で1番繁盛しているお店で販売されている商品以上のお菓子を自分が作る事が出来るかどうか?
既にあなたが、自分の方がよい商品を作れる!と思うのでしたら、すぐ独立した方がよいでしょう。
そうでなければ、まだ自分の技術を磨く必要があると思います。
「独立開業予定場所を決める」という事で、「自分自身がどの程度まで技術力を高めればよいかが明確になる」
という事です。
そして最後の質問
「製菓理論は頭に入ってますか?」
専門学校で習った程度の事は最低限、人に説明できる位に頭に入っていますか?
学習する事が嫌い、苦手な方はパティシエには向いていないと私は思います。
独立開業するというような人ならなおさらです。
学習し続ける事を苦に思わないような人ではないと難しいと思います。
・なぜ、スポンジ生地を作る際に、卵を温めるのか?
・なぜ、比重が大切なのか?
・なぜ、キメが細かくなったり、粗くなったりするのか?
などのお菓子作りの「なぜ?」に答える事が出来るには、確かな製菓理論を学んでいる事が不可欠です。
基礎が無い人は応用が出来ません。
お菓子作りの技術云々以前のお話です。
まとめ
「いったい自分はどこまでお菓子作りの技術を磨いていけばよいのだろう?」
という答えを見つける為の3つの質問についてご紹介しました。
「どんなお店したいのか?」
「どこでしたいのか?」
「製菓理論、人に説明できるか?」
これらが明確になると、何をどこまで自分が理解し、出来るようになれば良いか?が見えてくると思います。
独立開業の全体像について理解したい方は以下の記事も参考になります。
是非、参考にしてみて下さい。