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パティシエが取る資格はまったく意味がない?洋菓子店の経営者が解説!

パティシエが取る資格はまったく意味がない?洋菓子店の経営者が解説!

こんにちは、伊東です。

 

2009年から洋菓子店を経営しています。

国内22,000店中、食べログTOP100のお店を運営中。

 

「製菓衛生師とかの資格をとっておいた方が安心

 

パティシエには専門学校に行ってやっぱり資格が必要?」

 

こういう方、完全に何かに洗脳されていますよ。

 

独立するから簿記の資格を取っておいた方がいい?

これも同じです。

意味ありません!

 

ということで目次です。

 

本記事の内容

1.パティシエが取る資格・・まったく意味なし!

2.その資格って何人もってますか?難易度は?

3.でも資格って就職や転職に役立つのでは?

4.大事なのは「実務能力を高めること」

5.まとめ

 

では内容を見ていきましょう。

 

 

1.パティシエが取る資格・・まったく意味なし!

製菓衛生師の資格が取れるから専門学校にいきましょう!

 

とか真に受けていませんか?

 

専門学校に入って欲しいから言っているに決まってるじゃないですか・・・

(とか言うと専門学校の方に怒られますね。)

 

平均の合格率が80%前後の資格です。

 

意味が無いというとちょっと言い過ぎですね。

資格取得で安心しないこと。

資格取得がゴールにならないこと。

 

「資格は取れてアタリマエ」

 

なぜこう言い切るか?

次で解説していきます。

 

2.その資格って何人もってますか?難易度は?

「価値」は「需要」と「供給」で決まります。

 

ダイヤモンドが価値が高いのは?

地域、産出量に限りがあるから

でも欲しがる人は世界中にいる

 

弁護士の価値が高いのは?

法科大学院を卒業

or

予備試験の合格

司法試験の受験

(合格率20%程度)

 

昨年の予備試験の合格者数の一例です。

東京大学:受験者705→合格者92

合格率:13%

 

東京大学生ですら13%しか予備試験には受かっていません。

(※「予備試験」ですよ。その後に「司法試験」です。)

それほどの難易度ということです。

 

合格者数も少ないですね。

だから「価値が高い」わけです。

 

毎年80%が受かる(地域によっては90%)資格に価値はほぼ無いという事です。

 

3.でも資格って就職や転職に役立つのでは?

まだこんな事を思っている方がいたらヤバいですよ。

資格を取得している履歴書を見たらこう思います。

 

「製菓衛生師?

いちおう最低限の勉強はしたんだな」

 

この程度です。

試験内容を見るとわかりますが「超基礎」です。

 

知っていて当たり前レベルの内容です。

就職に役立つとか、もし言っている方がいたらウソですよ。

 

だって80%の合格率ってことは10人採用面接に来たら8人以上は資格持っているんですよ。

どうやって資格をもとに採用の優先度決めるんですか?

 

という事で、資格があるから就職や転職に役立つという事はありません。

では何が大事か?

 

次で解説していきます。

 

4.大事なのは「実務能力を高めること」

「資格があれば安心」

「資格があれば就職に困らない」

 

そんな幻想は捨てましょう。

何が大事か?

 

パティシエ の世界においては1つです。

 

「あなたの価値を高めること」

「実務能力を高める」

・ナッペが高いレベルでできる

・タルトフォンセが1つ20秒もあればできる

 

パティシエ としての価値は「お菓子を作ること」です。

高い技術、センス、知識をもとにお菓子を作り、お客様に提供する。

 

そして、お客様に喜んで頂く。

 

そこまでがパティシエ の仕事です。

つまり「知識・資格」だけでは不十分という事です。

 

知識や資格は「あって当たり前」のものです。

その上で、実務能力が高いことが大事です。

 

製菓衛生師くらいの資格だったら「アタリマエ」レベルです。

スタートラインに立ったな・・くらいです。

 

その上で「実務能力を高めること」に注力しましょう。

 

あなたは何ができますか?

あなたの最大の強みは何でしょうか?

 

どこのお店に行ってもNo.1になれる強みありますか?

 

例えばでいくつか例をあげておきます。

 

・ロースケーキなら最高のものを最初から最後まで作れる

・ナッペは自信がある

(※生クリームの扱い含む)

・タルトフォンセなら1つ30秒で確実にできる

・ジェノワーズは自信がある

 

みたいな所です。

何か1つでいいです。

1つ、まずは自分の強みを作りましょう。

 

5.まとめ

資格が大事なのではないというのは伝わりましたでしょうか?

独立の時に「簿記」必要?

 

コレも同じです。

簿記の資格が重要ではなく、簿記の知識をもとにBS,PL,CFや決算書を見て、次の対策の判断ができて、成果につなげることが大事です。

あなたが経営者の場合、いくら簿記の資格があってもこれができないと「倒産」します。

 

という事でパティシエ の場合は、

 

「資格は合格してアタリマエ」

「実務能力を高めること」

 

ここに注力しましょう。

 

それでは!

 

※資格については以下でまとめて解説をしています。

関心ある方は読んでみて下さい。

パティシエになるには資格って必要?現役の経営者がまとめてみた!

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