こんにちは、伊東です。
洋菓子店を経営して11年。
国内2万2000店中、食べログTOP100のお店を運営中。
中立的な立場で解説します。
専門学校のように「資格を取るには専門学校がいいですよ」的な立場ではなく、パティシエになろうとしている方にとって必要なのかどうなのか?という視点でまとめて解説します。
この記事で資格の基本的な知識を得ることができます。
あなたにとって必要か不要か?判断できるようになります。
では、目次です。
では内容をみていきます!
1.パティシエになるのに必要な資格の種類とは?
大きくは2種類です。
独立をすると食品衛生責任者の資格が必須です。
製菓衛生師:食の安全に関する資格
菓子製造技能士1級・2級:菓子の製造技能を証明する資格
菓子製造技能士1級については実務経験が7年必要です。
パティシエ を志す人が最初に考えるのが製菓衛生師ですね。
製菓衛生師については基礎的な内容です。
試験の合格率も2019年で79.7%です。
とりあえずはこの程度の理解で良いです。
詳しくは以下で解説しています。
2.パティシエが資格をとる際にかかる費用は?
受験料については以下です。
※都道府県により異なります。
■製菓衛生師:1万円くらい
※例:東京都 9500円
■菓子製造技能士:2万円くらい
※例:東京都 19,600円
資格を得るには2つの方法があります。
①独学
②専門学校に通う
安いのは「独学」です。
ただ「独学」はストイックでかなり精神力が強い方ではないと難しいです。
・自分1人で計画的に行動できる
・目標としている所まで必ずやる
・自分で教材選び、学習方法を考える
けっこうハードかもしれません。
できる方は安くつきますのでこちらが良いです。
多くの方は専門学校に通うことを考えると思います。
ここにかかる費用については以下で解説しています。
専門学校の場合、2年で400万円くらい
ざっくり上記位は必要です。
自宅以外から通う場合は更に費用は増えます。
めちゃめちゃ高いですね。。
フランス留学なんか行くと1年で400万円・・・・
う~ん。。高すぎますね。。
3.パティシエは資格なしで独学・未経験でも問題ないか?
「400万!!高すぎ~~~!」
そう思う方がほとんどだと思います。
ご両親も真っ青ですよ。。
「めちゃくちゃお金かかるな~」
「資格なくても大丈夫なのかな?」
「未経験でもいけるのかな?」
「専門学校行った方がいいとは思うけど、お金が・・」
こんな感じになりがちですよね。
私が考えている結論は以下です。
「人によって異なる」
・お菓子屋で働くパティシエになるには独学でOK
・「一流の」シェフクラスになるには独学はNo!
※一流を目指すのであれば基礎を体系的に習得は必須
※独学で一流と呼ばれるシェフはものすごく少数である現実
お金の問題がクリアできるのであれば専門学校に行き、体系的に学ぶことは大切と思います。
資格の取得もラクですし。
詳しくは以下で解説しています。
4.パティシエの資格のために専門学校は必要か?
資格のため「だけ」に専門学校に行くのは勿体ないです。
専門学校に行ってもまともに授業に出ない人
勉強ではなくアルバイトに全力を注ぐ人
急に辞める人
色々といます。
こんな方たちは行っても時間とお金のムダです。
「いかに有益に時間を過ごすか?」が大事です。
専門学校での時間の過ごし方でプラスにもマイナスにもなる
「人それぞれ」
でも、できれば専門学校は行った方が良い
※有益に時間を過ごす決意と行動が前提
資格取得も含めたパティシエ としての基礎を習得する為にも専門学校は行く方が良いという考えです。
ただし、繰り返しになりますが
「有益に時間を過ごす決意と行動」が前提です。
以下でも専門学校に行くべきか?それとも、いきなり就職が良いか?という所を解説しています。
参考にしてみてください。
5.パティシエは資格があると就職に役立つのか?
「資格を取ると就職に役立つのかな?」
そう思いがちですよね。
2009年から洋菓子店を経営している立場からの意見です。
■製菓衛生師は有利に働くことはない
※ぶっちゃけ試験は合格してあたりまえ
※内容も「基礎的」で「知ってて当たり前」のレベル
■菓子製造技能士1級には価値を感じる
※長い実務経験が必要だから。
こんな感じです。
製菓衛生師、ぶっちゃけ「知ってて当たり前」「合格して当たり前」の内容ですよ。。
まぁ「最低限は必要なことだな」と思っておくのが良いです。
資格を取ることがゴールではなく「スタートラインにたったな」という感じです。
6.社会人からパティシエになるのに資格は必要か?
社会人の方で、転身してパティシエ になろう!という方もいるかと思います。
そういう方にとって資格は必要でしょうか?
私の考えは以下です。
専門学校に行き、資格は最低限とるべき
社会人経験が大いに役立つと私は考えています。
・それなりに決意して転身している為、
勉強をサボるということは考えにくい
・遅いスタートとなるため、本人に危機感がある
ですから「学習」に対する取り組み姿勢が異なります。
以下の記事でも解説していますが、30歳代位までにパティシエ に転身するのは大変な部分もモチロンありますが充分に可能だと考えています。
私のお店のシェフは26歳で事務員を辞めてパティシエ の道に入っています。
7.結局のところ、パティシエになるのに資格は「いるの?」「いらないの?」
資格はなくてもパティシエ になることはできます。
私の結論は以下です。
資格は必要👌
・製菓衛生師は取得して「あたりまえ」
・食の安全の資格なので知っていないとお菓子を作る最低限の義務を果たしていない
・菓子製造技能士については、取得した方が良いが、必須ではない。
お菓子も「食べ物」です。
美味しいお菓子以前に「安全にお菓子を作る」ということは何よりも最優先です。
ですので製菓衛生師の資格は繰り返しますが「知っててあたりまえ」です。
食を扱う以上、知っていないとマズイわけです。
下手したら人の命に関わりますから。
私のお店でも「衛生面」は何よりも大事にしています。
8.まとめ
はい。いかがでしたでしょうか?
資格の種類、費用、就職に役立つのか?実務的にはどこを重視しているのか?色々と解説しました。
これらを踏まえてあなたなりに「必要?」「不要?」を判断して下さい。
ちなみに、
私の中では結論が出ています。
「一流」を目指すなら専門学校に行く。
資格も取る(最低限のこと)
専門学校で体系的にマジメに学ぶ
(将来の為に、今を頑張る)
「一流」と呼ばれているシェフのほとんど全員が専門学校で体系的に基礎を学んでいます。
「現実から判断すると」専門学校は行くべきだと考えます。
(※ただ「しっかりと勉強する」ことが前提です。)
あなたなりの答えが見つかりましたでしょうか?
参考になると嬉しく思います。
※パティシエになるには?どうするか?
完全解説しています。
関心ある方はご覧下さい。
それでは!