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パティシエの階級ってあるの?階級ごとにどんな仕事をするかも解説!

パティシエの階級ってあるの?階級ごとにどんな仕事をするかも解説!

こんにちは、伊東です。

 

2009年から洋菓子店を経営しています。

国内22,000店中、食べログTOP100のお店を運営中。

 

今回は「基礎」です。

 

「一般的な会社でいう課長、部長などの役職ってパティシエの場合どんなのがあるの?」

 

これからパティシエを目指す方や、大きな声ではいえないけど、

「ぶっちゃけ知らなかった・・」という方もサクッと解説しますので頭に入れておきましょう。

 

 

本記事の内容

1.パティシエの階級とは?

2.パティシエの階級ごとの明確な基準はない

3.パティシエの階級ごとにどんな仕事をするのか?

3-1.シェフ

3-2.スー・シェフ

3-3.シェフ・ド・パルティ

3-4.プルミエ・コミ

3-5.コミ

3-6.アプランティ

4.まとめ

 

 

では内容をみていきましょう!

 

 

1.パティシエの階級とは?

レストランなどではまた違う階級があります。

製菓の世界では以下の階級が一般的です。

 

■シェフ・・・製菓長

■スー・シェフ・・・2番手

■シェフ・ド・パルティ・・・部門のシェフ

■プルミエ・コミ・・ベテランスタッフ

■コミ・・・見習いを卒業したスタッフ

■アプランティ・・・見習い・新卒

 

モチロン、目指すは「シェフ」ですね。

シェフ・パティシエ

シェフ・パティシエール

を目指していきましょう!

 

2.パティシエの階級ごとの明確な基準はない

ただ製菓の世界で共通した「基準」のようなものは確立されていません。

まだまだ「職人の世界」であり、各職場によって、

 

「はい。あなた今度からスー・シェフよろしく。」

 

みたいな「感覚的な人事」が行われている所が多いようです。

とはいえ、階級ごとにどのような仕事になるか?は気になる所ですよね。

 

ということで解説していきます。

 

3.パティシエの階級ごとにどんな仕事をするのか?

 

階級ごとにどんな仕事をするかカンタンに解説していきます。

先ほど解説した通り「階級ごとの明確な基準は確立されていない」ため、

私なりに解説します。

参考する程度にしておいて下さい。

 

3-1.シェフ・パティシエ 製菓長

会社でいうと「社長」みたいなものです。

 

シェフといっても「雇われのシェフ」と「オーナーのシェフ」とでは全く異なります。

繰り返しになりますが、職場によってその責任や仕事の範囲は変わります。

 

■数名の小規模店のシェフ(主にオーナーシェフ)

・日頃のお菓子作り

・新商品の開発

・人材の育成

・経営面

 

とっても幅広い業務をこなしているオーナー・シェフが多いです。

お菓子を作るだけではないのがオーナー・シェフの仕事です。

 

■10~30名程度の中規模店の雇われシェフ

・運営の管理・監督

・新商品の開発

・人材の育成

 

チームをまとめて組織を作り、機能させる。

マネジメントのスキルが必要になってきます。

自分が頑張る!だけでは機能しない規模です。

 

これが「オーナー・シェフ」となると更に経営面を考える必要もあり、

お菓子職人というよりは「経営者」の側面が強くなってきます。

 

■ホテルなど大規模な職場のシェフ

・事業計画

・新商品の開発

・人材育成

 

現場から少し離れて、職場の全体を見て機能させていく役割になります。

お菓子を作るというよりは「経営者」に近い立場ですね。

 

3-2.スー・シェフ

2番手の立場です。

会社でいうと副社長や専務あたりです。

 

シェフが考えていることを補佐し、実現させていくこと。

 

これが2番手の仕事です。

ですから職場によって求められることは様々です。

シェフが他の仕事で忙しい時は現場を仕切ることが必要ですし、

新しい商品の開発に必要なサポートをすることも必要です。

 

人の育成もシェフの手が回らない場合は補佐をして、

シェフの負担を減らす行動が必要です。

 

スー・シェフが機能するかどうかでその職場は大きく変わります。

 

非常に重要なポジションです。

 

3-3.シェフ・ド・パルティ

部門シェフと呼ばれる階級です。

会社でいうと役員みたいなものです。

 

焼き菓子部門のシェフ・ド・パルティ

生菓子部門のシェフ・ド・パルティ

 

いわゆる1つの部門の責任を持つ立場です。

任された部門の品質、製造の責任を負います。

 

焼き菓子部門をマスター

生菓子部門

スー・シェフ

 

のように各部門の習得を進め、スー・シェフになっていきます。

 

3-4.プルミエ・コミ

ベテランスタッフですね。

会社でいうと部長や課長です。

 

現場で主力で活躍する方たちです。

 

3年~5年前後のキャリアの方達ですね。

毎日、お菓子の製造に注力をしていきます。

 

必要とされる量を必要とされる品質で作ること。

 

仕事量も多く大変ですが、主力として職場を支える方たちです。

 

3-5.コミ

見習いを卒業したスタッフです。

1年~3年目位の方たちです。

 

計量をしたり、ベテランスタッフの補佐をすることが中心です。

 

・計量

・洗い物

・片付け

・品出し

・在庫

・発注

・販売

 

などなど。その業務は多岐に渡ります。

パティシエとしての基本的な業務を習得する段階です。

 

3-6.アプランティ

見習い、新人です。

新卒で入社する方たちですね。

 

先輩社員の指示に従いながら、指導を受けて一人前を目指す段階です。

一見「雑用??」と思えるような仕事が殆どだと思います。

 

・洗い物

・片付け

・苺のヘタを取る

・果物のカット

・計量

 

などなどですね。

しかし、こういう一見「雑用?」と思えるようなことから学ぶことは多いです。

ここを乗り越えることができないパティシエは一人前には絶対になれません。

 

4.まとめ

■シェフ・・・製菓長

■スー・シェフ・・・2番手

■シェフ・ド・パルティ・・・部門のシェフ

■プルミエ・コミ・・ベテランスタッフ

■コミ・・・見習いを卒業したスタッフ

■アプランティ・・・見習い・新卒

 

・階級ごとの基準や業務内容は職場により異なる

 

1年でコミ

3年でプルミエ・コミ

5年でシェフ・ド・パルティ

7年でスー・シェフ

10年でシェフ

 

これが一般的な大体の目安です。

職場やその人自身の能力などにより異なります。

 

私のお店のシェフは、3年でシェフになっています。

(※3年で独立したので・・)

 

個人的にも10年もかける必要は無いと思っています。

ただ一般的には上記なのでそのように解説しています。

 

以下は私の考えですが別の記事で解説しています。

関心ある方はご覧下さい。

パティシエは10年も15年も修行する「必要はない」件

 

それではまた!

 

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