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パティシエは独立に多額の資金は必要なのか?現役の経営者が解説!

パティシエは独立に多額の資金は必要なのか?現役の経営者が解説!

こんにちは、伊東です。

 

2009年から洋菓子店を経営しています。

国内22,000店中、食べログTOP100のお店を運営中。

前職は東証一部上場コンサル会社に7.5年勤務。

 

「将来は独立して自分のお店を持ちたい。

だけど、

やっぱり1,000万円以上は資金が必要なんだろうな・・」

 

「沢山の資金がやっぱり必要なのかな?」

 

今回はこんな疑問にお答えします。

 

私は街の洋菓子店を経営して11年です。

初期投資2,000万以上かかりました。

自己資金(=資本金)800万円で会社を設立して

はじめました。

 

 

でも「朗報」です。

 

資金は0ではムリですが、私のように2,000万とか

かける必要はもうありません。

 

どうするか?

 

注意点なども踏まえて解説していきます。

 

 

本記事の内容

1.パティシエが独立する時に多額の資金は必要ない。

2.私がこれから独立するなら洋菓子店のM&Aを考える!

3.注意点を気をつければリスク回避が可能だから

4.洋菓子店M&A注意点!デューデリジェンスとは?

5.洋菓子店M&A事例:500万で開業は高い?安い?

6.まとめ

 

では内容をみていきましょう。

 

1.パティシエが独立する時に多額の資金は必要ない。

数千万円の初期投資をかけて独立開業はリスクが高いです。

 

事業計画も完ペキで「もうどう考えても成功する!」

という確信が無い限りは危険です。

 

私くらいのお店(20坪)でもある程度の店舗を作るとなると

2,000万円以上はかかります。

 

どうですか?

 

2,000万円。

そのうち、借入は1,200万円でした。

 

35年ローンじゃないですよ。

 

 

 

7年で返済

 

 

 

 

ナカナカのリスクを感じますよね。

11年前は私の経験不足、時代環境もあって

このやり方しかありませんでした。

 

今、私がまた洋菓子店を独立するなら同じことはしません。

 

もっと「低い投資」でやります。

 

2.私がこれから独立するなら洋菓子店のM&Aを考える!

では結論からいきます。

 

「売り」に出ている洋菓子店を買って独立する

 

※自己資金の範囲内で買う

(MAX500万円まで)

※新規の借入は0ではじめる

 

先日、こんな記事を書いています。

 

街の洋菓子店がM&Aで「売り」に出ることが増えてきている件

 

 

今後、ますます洋菓子店の廃業は増えていきます。

 

経営者の高齢化、不況、需要の減少によって廃業数は右肩上がりになります。

 

そこを逆手にとって、

「お店を買って」独立をするという事です。

 

なぜこの選択を考えるか?理由について解説します。

 

3.注意点を気をつければリスク回避が可能だから

新規に一から創業して軌道にのせていくのは本当に大変です。

 

10年生き残るお店は、統計でも出ていますが、11.6%です。

10件に9件は10年後にはありません。

以下の記事でこのあたりは解説しています。

 

パティスリー・洋菓子店の独立開業後の存続率とは?理論ではなく「実例」です!

 

一方【売り】に出ているお店は、現在は業況が厳しかったとしても一定数のお客様がいる状態です。

 

創業者が高齢化して廃業となる場合は、

お店の業績自体は好調な場合もあります。

 

0から立ち上げるよりはリスクが低いです。

 

いくつかの注意点はモチロンあります。

その注意点に気をつけてリスク回避をしてから始める事ができれば、簡単ではモチロンありませんが、0から立ち上げるよりは楽です。

 

どんな注意点があるか?

 

みていきましょう。

 

4.洋菓子店M&A注意点!デューデリジェンスとは?

デューデリジェンスというのが必要になります。

以下のようなことを事前に調査します。

 

・簿外債務の存在があるか?

 

・従業員の継続は可能か?

 

・B/S、P/L、資金繰りは継続可能か?

(過大は借入はないか?)

 

・改装、設備投資が必要になることはないか?

 

・社会保険や税金の滞納などはないか?

 

・残業代や退職金の支払いはされているか?

 

・財務関連の資料は信ぴょう性はあるか?

(粉飾や、不適切な処理はされていないか?)

 

専門的にはデューデリジェンスといいます。

 

デューデリジェンスは直訳すると、「当然払うべき努力」を意味し、M&Aを実施するにあたって、M&A対象について詳細に調査することを指す。

 

略称は、デューデリやDD

 

M&AのDDでは、事業・財務・法務・人事・システム・環境等対象会社の特性に応じて種々の調査が行われることとなる。

 

出典:日本M&Aセンター

 

わからなければ専門家を活用しましょう。

 

これらを踏まえて、事業計画を考えます。

事業計画を最悪のケースを想定して悲観的に作成します。

 

それでもリスクが許容できる範囲であればGOです。

ただ、自分1人でこの辺を考えるのは危険です。

「専門家」のチカラを必ず借りるようにして下さい。

 

実際の例を出して考えてみましょう。

 

あなたは「高い」と感じますか?

「安い」と感じますか?

 

5.洋菓子店M&A事例:500万で開業は高い?安い?

最近はインターネット上で気軽に?会社の売り買いができる時代です。すごいですよね!

例えば実際に今売りに出ているお店です。

 

年商3,900万円 営業利益▲200万円

純資産▲400万円

流動資産200万円

売却価格500万円

創業10年

神奈川県

 

500万円で「そのまま引き継ぎが可能」です。

 

・法人の設立費用・手間がかからない

・業歴10年。ある程度はお客様がついている。

・500万で独立が可能

・役員報酬500万円

 

 

「マジ??安い!」

「年収500万円?」

 

 

私のように2,000万もかける必要はありません。

500万円です。

「安い」ですか?

 

 

 

私なら絶対に買いません。

500万は高すぎます。。

500万の価値もこの会社はありません。。

 

理由は以下です。

・純資産▲400万円

・借入金1,700万円

・流動資産200万円

・リース残700万円

・簿外債務の可能性

 

簡単にいうと、

この会社は「倒産する寸前」です。

(ちょっと数字を見るだけでどの程度ヤバいか?

大体わかるようになってきます。)

 

業績が悪く資金繰りが厳しいから「売り」に出ている例です。

 

倒産寸前の所の立て直しには、それなりの経営力が必須です。

ここを買って独立するのは逆にリスクが高いです。

 

私なら、

 

0円だったら検討するかな・・」

「う~ん、やっぱり0円でもムリかな・・」

 

0円でも借入金1,700万を引き継ぐことになるわけですから。。

1,700万円の残りの返済期間も気になる所です。

 

こういう「目利き」は必要になります。

「目利き」を慎重に冷静に行う事が大切です。

 

目先の金額だけに踊らされないことです。

 

6.まとめ

・パティシエが独立する時に多額の資金は必要ない

 

・売りに出ているお店を買って独立する

 

・「注意点」を気をつけてリスク回避ができれば、

0から立ち上げるよりはリスクが低い

 

・注意点は「デューデリジェンス」を行う

→専門家の力を借りると良い。

 

今回は少し難しかったかもしれません。

 

「こんな考え方もあるんだ!」という感じでも問題ないです。

 

今回ご紹介の実際に売りに出ているお店はWEBサイトを通じ、

買うことができます。

私自身も実は「買い手」として登録しています。

(無料です。)

 

【Batonz】

※無料で登録できます。

 

将来、独立を目指している方などは今のうちから勉強を兼ねて見ておくと良いです。
買い手の登録は無料です。

 

「事例」でも解説していましたが

 

勉強不足だと失敗します!

 

「事例」を見て、

 

「おっ500万で独立?安いんじゃね?」

そう思った方は要注意です。

今回、解説した方法は周到な準備と、それなりに勉強が必要になります。

 

独立を考えているパティシエの方は今から勉強と情報収集を始めましょう。

 

※独立開業の全体像は以下で解説しています。

パティスリー・洋菓子店独立開業の全体像

 

※経営戦略については以下で解説しています。

私も実践済みです😊

小さな洋菓子店・ケーキ屋の売上を上げていく経営戦略の全体像まとめ

それでは!

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